S1100とDC-F2100で薄い本を電子化する【閲覧編&電子化のメリットデメリット編】
さて、この記事では「スキャンして電子化した薄い本をどうやって読むか」「電子化のメリットとデメリット」についてです。
薄い本を裁断・スキャンする手順については、以下の記事をお読みください ↓↓↓
ちなみに上記記事でも書きましたが、ここで言う「薄い本」とは文字通りの薄い本…薄手の雑誌や付録の小冊子、ムック、パンフレット、会報、…そして薄い本(同人誌)のことです…よろしくお願いします(?)
薄い本の(個人的)電子化手順・その2
電子化されたPDFデータを読むためにはいろいろな手段があると思いますが、わたしはiPadminiで読みたかったので、「i文庫HD」というアプリを使っています。
i文庫HDでPDFデータを読み込む
i文庫HDは本当に多機能で便利!
以前、身の回りのものをデータ化しているという記事の中で「青空文庫」を読むのにこのアプリを使っていると書きましたが、むしろメインの目的はPDFデータを読むことだったり。
i文庫HDはページをめくる感覚が気持ち良かったり、右開きにも対応していたりと、便利な点は本当にたくさんあるのですが。
PDFデータの閲覧に関していえば、外部サービスとの連携が豊富なのがありがたい!
クラウドストレージにデータをアップしてi文庫HDで読み込む
わたしはPDFデータをとりあえずOneDriveにあげて、そこからi文庫HDに取り込んでいます。
他にもGoogleDrive、DropboxやSugarSyncなどとも連携しているので、普段使っているサービスをそのまま利用できるのではないかと思います。
i文庫HDの本棚にパスワードをかける
i文庫HDには「本棚」機能があって、自分で名前を付けた「本棚」をいくつも作ってデータを分類し登録することができます。表紙がずらーっと並んだ本棚は壮観で、それを見るだけでも楽しいんですよね~。
で、その本棚それぞれにパスコードロックをかけることができるんですね。
ロックされた本棚は、ロックを解除しないかぎり本棚一覧には表示されません。
そして、本棚のロックを解除した状態でアプリ自体を終了すると、次回アプリを起動したときにはパスコードを要求されるという仕様。
パスコードの入力をキャンセルすると、ロックされた本棚は非表示の状態で起動されます。
前回の記事でも手順の中にあったように、わたしは一部のPDFデータに関してはロックをかけることにしています。
で、そのロック済みデータをさらにロックされた本棚に登録することにしていて……なんていうかヤバイ本をおかあさんから隠す思春期の青少年みたいになってますが(笑)まあ似たようなもんです、ははは()
元データの消去と本体の処分
最後に、データがPC内に残っていればそれをゴミ箱行き→ゴミ箱からも消去して、データ消去完了。
そして、裁断済みの本は…もったいないけれど、シュレッダーで処分 or 紐で縛って資源ゴミの日に出す、という形で処分します。
PC内のデータの圧迫もなくなりますし、現物もなくなるので収納スペースをとりません。これが何よりありがたいことですね。
薄い本を電子化するメリット&デメリット
というわけで、前回の記事も含めて今までの項目でメリットとデメリットはそれぞれ書いてきましたが、あらためて。
メリット
ものが減らせる
さきほど書いた通り、かさばる書籍を処分してスペースを空けることができるのは、ものを減らしたい人間にとっては本当に助かります。
特に薄手の本は、薄すぎて本棚の中で行方不明になったり、奥行きや高さなどがばらばらで見た目にも乱雑になってしまったりするので、困りもの。同じ会報なのにある年からいきなりサイズが変わったりして並べても揃わないもどかしさにんんんんんってなったり(笑)
それがデータというかたちでスッキリとわかりやすく、そして綺麗に保存できるのはうれしいです。
いつでもどこでも読める
そして何よりこれですよ!いつでもどこでも好きな時に読める!!!
薄手の本というのは写真や絵がふんだんに使われていることが多い印象があって…遠目からでも何を読んでいるか一目瞭然、人前で読むには目立ってしまってなかなか読みづらい気がします。
それに、場合によっては内容的にあまり…こう…家の中でさえ読むのがためらわれるものも…
でもi文庫HDなら、iPadminiなどからサッと立ち上げてサッと読める。何を読んでいるかは画面をのぞき込まれないかぎりはわかりません。
で、もしも「何読んでるの?」なんてのぞき込まれそうになったらサッとアプリを落とせばOK。万が一アプリを立ち上げられたとしても、パスコードを設定してあれば他の人がその本にたどり着くことはできません。本を見えにくい場所に隠す必要もないですし取り出すのにもしまうのにも苦労したりしません…すばらしい!(思春期並感w)
読みやすい
これは特にパンフレットや会報などで感じるのですが、サービス精神旺盛な誌面だと写真も文字もぎっしり!ってことがあって。
情報がたっぷりでうれしい反面、文字が小さくて読みづらいと感じてしまうことも。
そんなときも、電子化したデータなら拡大して見ることができるので、文字も写真もしっかり隅々まで楽しめます。これは予想外のうれしさでした。
デメリット
もったいない…
なんといってもこれです…薄手の本って、雑誌にしてもパンフにしてもきれいな写真やイラストが満載ですよね。
それを裁断する…しかも大型の変形A4サイズなどはS1100で読み込めない(別売りのA3キャリアシートを使えばいいのかもですが、お高い…!)。読み込めるサイズまで余白をぎりぎり切り取って、場合によっては写真やイラストそのものまで端の方を切らねばならない場合も…制作してくださった方々のことを考えると申し訳なくて泣きそうになります、本当に。
それでも、ただ死蔵してしまったり、そもそも二の足を踏んで買わずじまいになってしまうよりは、やっぱり読みたい、何度も楽しみたい。
その気持ちで、ごめんなさいとありがとうを心の中で唱えながら電子化させていただいています。
手間がかかる
個人的にはそれほどデメリットには感じていないのですが、とはいえ時間がないときややる気が出ないときに電子化したい本が届いたりすると「あの作業をせねばならんのか…」とおっくうに感じることはあります、正直。
何度も書いていますが、その手間を乗り越えてでも読みたい!と思えるので最終的には喜んでやっています。でも、こんな手間をかけるくらいなら本の形で持ち続ける方がいいや、ってなる可能性も十分あり得ると思いますし、人によって、また本によってスタンスはそれぞれですよね。
スキャナーが上位機種になったりするとこのハードルはもう少し下がるんだろうなぁと思います…いつかは…!
いつか電子版も…
というわけで、これから数年後、もしかしたらもっと時間が掛かるかもしれませんが、いつかはこうした雑誌やパンフや同人誌も電子版が当たり前のように出るようになるといいなぁ、とひそかに期待しています。
たとえば映画や演劇を見に行ったりして、代金を払ってQRコードなどを読み取ったらすぐにスマホやタブレットでパンフレットを見られるような。
ネタバレ部分にはロックをかけて、終演後にパスコードを公開する、なんていうのもおもしろいかもですね。小さな文字や写真のすみっこなども拡大して見やすくなるし―― なんて、今もうあるのかな、そういうの。
やっぱり紙の本がいい、大好き、というのはわたしも同じです。
でもそれと同じくらい、電子書籍の便利さにも惹かれています。
それぞれの長所が活かせるような使い方が、どんどん開発されて広まっていったらいいなぁ。